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HASTA LA VISTA BABY

『消滅世界』子どもは人工授精でつくる世界

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僕にとって135冊目となる『消滅世界』の感想になります。

 

『消滅世界』のあらすじ…

セックスではなく人工授精で、子どもを産むことが定着した世界。そこでは、夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、「両親が愛し合った末」に生まれた雨音は、母親に嫌悪を抱いていた。清潔な結婚生活を送り、夫以外のヒトやキャラクターと恋愛を重ねる雨音。だがその“正常”な日々は、夫と移住した実験都市・楽園で一変する…日本の未来を予言する傑作長篇。

「BOOK」データベースより

本記事の内容

・「常識」への反抗

・「結婚」「夫婦間の性行為」は男性的価値観

 常識への反抗

著者である村田沙耶香さんはベストセラー『コンビニ人間』の著者です。

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『コンビニ人間』でも描かれていましたが、本作品も一般的な常識への反抗ととらえられる小説だと思います。

子どもを産むときは人工授精、夫婦間の性交渉は近親相姦、恋愛は外でやるもの…

 

少なくとも今の日本社会とはかけはなれた価値観の中で生きている人たちを描いており、かなり面白かったですね。

『言ってはいけない 残酷すぎる真実』に書いてあったのですが、人間は本来「乱婚」に属する生物だということなのです。

 

「乱婚」というのは精子同士で競争させることを指しています。

つまり女性が何人もの男性を受け入れるということです。

 

 つまり多夫多妻というのが人間本来の姿で、大昔はこの本能に従っていたのだと思いますが、文明が発達するにつれ、この形式がゆがんでいったのです。

 

つまり本能を理性や常識というもので抑え込んでいる状態なので、この形式がいつ壊されてもおかしくはない話です。

 

もしかしたら100年後とか200年後は『消滅世界』のような世の中になっているかもしれないのです。

常識とはそれほど曖昧なものなのだということを再認識させてくれる小説でした。

「結婚」「夫婦間の性交渉」は男性的価値観

僕たちは今「結婚」「夫婦間の性交渉」が当たり前の世の中に生きています。

しかし、これらは男性的価値観のもと生み出された概念です。

 

「結婚」の起源については諸説ありますが、男性的な概念である序列がうまれ、それを守るために結婚をしていたのだし、その結婚で生み出された「夫婦」という概念のもと性交渉がおこなわれ、「家族」という概念の中に子どもが産まれます。

 

本来の「乱婚」であれば、女性にとって誰と結ばれるとか誰の子どもをもうけるとかはどうでもいいことなのです。(男性もまた然り)

それに対して反抗的な意識をもってしまうのは、まぎれもなく「一夫一妻制が常識!」という概念の中で生きてきたからです。

 

一夫多妻制は常識の時代もあったし、今みたいに一夫一妻制が常識の時代もあるので、また新たな常識がうまれる可能性はじゅうぶんあります。

 

男性が強い→男女平等→女性が強いという変遷をたどると思うので、これからどう世の中が変わるのか非常に楽しみですね…

 

もちろんこれはあくまで僕の考えであって、いろいろな説が出てくると思いますがそれは各々考えてみてください。