『恋のツキ』という漫画を4巻まで読みましたので、各人物の行動を「性欲と義理」という観点から分析したいと思います。
決して他人事にはできない彼ら彼女らの動きは分析に値すると思いました。
本記事の内容
・ワコとふうくんの関係性とワコとイコの関係性について
・ふうくんの問題点、ワコの問題点、そして解決策
ワコとふうくんの関係性とワコとイコの関係性について
ワコとふうくんは付き合ってから4年、同棲してから3年という関係性です。
まだ結婚はしておらず、ふうくんは優しいけど決断力がない男にみえます。
やはり一緒にいる期間が長くなると、お互いの存在を当たり前だと思ってしまい、少々相手に気を遣わなくてもいいのではないかという気になりますよね。
まさにふうくんのワコに対する接し方は、長年一緒にいる相手にとる態度でした。
そこにイコ(高校1年生の男子)という爆弾が投下されるのです。
僕には男と女という関係性の中にイコが現れることによりオスとメスの関係に移行したようにみえました。
ワコは若くて新鮮なオスに反応し、メスとして当然の行動をとっているのです。
胸糞悪いかもしれませんが、これは本能であると思います。
しかし、最初はふうくんとイコの間でかなりの葛藤がありましたね。
やはり理性的な人間ですから、ふうくんに対して「義理」があるわけです。
7年間も一緒にいた相手ですから、気の遣わない間柄だったとしても各所で恩を感じるようなことをしてくれている。
そのことに対して申し訳ない気持ち、つまり「義理」がうまれているわけです。
ふうくんとは「理性」でつながっており、イコとは「本能」でつながっているのです。
なのでイコに「好きなのか」と聞かれて、はっきりと答えられないのだと思いました。
だって関係の持ち方がまるで違うから。
しかし、人間は動物なので「本能」の方が圧倒的に行動原理として強いんですよ。
不倫相手や浮気相手との性行為が一番興奮するという話を聞いたことがありますからね。
逆に義理なんてものは、ちょっとつつけばすぐに壊れてしまうものなのです。
それを裏付けるものとして、いつもはスルーしていたふうくんのちょっとした言動につつかれて一気に「義理」の関係性はくずれさります。
まだイコの同級生の存在など語るべき部分はあるんですけど、4巻まで読んだ感じだとここまでしかはっきり言えないので、ここで終わりにします。
ふうくんの問題点、ワコの問題点、そして解決策
ふうくんの問題点は気遣いがない上に、ただの優しいやつで決断力に欠けるところです。
女性を気遣い、決断力を持ってリードするというのは男というかオスの役割ですのでこの鉄則を守れなかった点がアウトですよね。
逆にワコの問題点は、我慢してふうくんにはっきりモノを言えなかったところにあります。
関係性にたくさん「ちょっとつつけば壊れる穴」をつくってしまっていたのだと思います。
解決策なんですけど、難しくて、ふうくんは継続的努力によりオスとしての魅力を出していればよかったですね。
安月給で甘んじていないでもっとバリバリに働いてお金を稼いで、濃密な夜の営みを演出する努力をすればよかったのではないでしょうか、知らんけど。
とにかくふうくんがメチャクチャ面白くない男であることは伝わってきましたからね。
そしてワコはしっかり自分のもやもやを晴らしながら生活していれば良かったですね。
ためておいて、穴をつくりすぎたのでちょっとした衝撃で瓦解してしまいました。
「オス」として強くなろうと心に決めることができた漫画でした。