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『代表的日本人』について ③二宮尊徳編

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あなたは『代表的日本人』という内村鑑三が書いた書籍をご存知でしょうか。

『代表的日本人』の簡単に内容を書きますと…

新渡戸稲造『武士道』、岡倉天心『茶の本』と並ぶ、日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介した代表的な著作。内村鑑三(1861‐1930)が、奔流のように押し寄せる西欧文化の中で、どのような日本人として生きるべきかを模索した書。新たな訳による新版。

「BOOK」データベースより

 『代表的日本人』には 西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮の生涯が描かれていて、それぞれの人生を通じて日本人としてどのように生きていけばいいか模索した書になります。

 

本記事では上杉鷹山に続き、二宮尊徳について『代表的日本人』をもとにご紹介したいと思います。

本記事の内容

・猛烈なストイックさで独立をする

・仁術で村を復興させる

・二宮尊徳から学ぶ教訓

猛烈なストイックさで独立をする

二宮尊徳こと二宮金次郎は1787年にうまれました。

16歳のときに親を亡くし、父方の伯父の世話を受けることになりました。

 

尊徳は伯父の迷惑になるまいと毎日夜遅くまで働ていました。

「字の読めない大人にはなりたくない」ということで孔子の『大学』を入手し、夜遅くまで働いたあと、自分で勉強をしていました。

 

そのことが伯父にみつかると「なんでそんな無駄なことに貴重な灯油をつかっているんだ!」としかられました。

*明かりをともすのに灯油が必要でした。

 

このときに自分で入手した油で明かりをともすことを心に誓います。

そしてわずかな空き地を利用して、アブラナの種をまき続け、1年後には自分で油を入手できるようになりました。

 

そして自分の油で明かりをともして勉強しており、この忍耐と勤勉を伯父にほめてもらえるかと思っていたのですが、間違えでした。

 

「お前を面倒みているのは、この俺だ。だからお前の時間を俺のものだ。読書なんて無駄なことに時間を割いてもらうわけにはいかない」と言われたのです。

ジャイアンみたいなことをいわれても、二宮尊徳はめげません。

 

二宮尊徳は言いつけを守り、干し草や薪を山にとりにいく往復で勉強をしていました。

この様子があの有名な像で表されています。

 

休日は自分のものなのですが、二宮尊徳は休みません。

捨てられた余った苗を拾ってきて、熱心に育て、秋には2俵ほどのコメが実りました。

その後、コメをもって伯父の家を去ります。

 

二宮尊徳は自分でどんな困難も克服した真の独立人でした。

 

仁術で村を復興させる

尊徳の名声は広がり、当時の小田原藩主にまで伝わるところとなりました。

この稀有な才能の持ち主を田舎の田園にうずもれたままにしておくわけにはいかないとして、それなりの地位を与えたいと思ってました。

 

しかし、当時は強い封建制度でしたので、その能力が明らかになっていないと抜擢することはできませんでした。

そこで、二宮尊徳に不可能とおもわれるような仕事を任せようとします。

 

当時、特に荒廃した3村(物井、横田、東沼)があり、この村を再興させれば他のどんな荒廃した村も立ちなおせるし、立ちなおさせた人物は全員が認めるだろうと考えました。

 

二宮尊徳はこれを自分にはその器がないとして断ります。

しかし、再三の説得により、二宮尊徳は村の調査にあたります。

 

調査した結果「このままでは絶望的なので、仁術で村を救う他ない」と判断します。

つまり仁愛、勤勉、自助を村人のあいだに根付かせ、自分の力で独立をなしとげるようにするということです。

 

二宮尊徳は村民の誰よりも働き、睡眠時間は2時間といわれています。

そして嘘はゼッタイに許さず、誠実に目の前のことに一生懸命にとりくむ大切を身をもって教えました。

 

このときに二宮尊徳は家族をも捨て去り、村の復興に心血を捧げます。

すべて自分の責任でしっかりやり遂げることによって再興するのだということを村民に教えたのです。

 

どんなに価値にあたいしない人間でも「道理」というものに従えば、天地を動かしうるということを伝えています。

そしてこの3村の復興は成し遂げられました。

二宮尊徳から学ぶ教訓

二宮尊徳の行動から学ぶことはたくさんあります。

例えば、村人の信頼をことごとく失っていた名主が尊徳にアドバイスをもらおうと訪れた時に「利己心が強すぎる。村人に感化をおよぼそうとするなら、自分の財産をすべて村人に与えることだ」といいます。

 

かなり極端なことをいっていますが、とにかく影響力をもちたいのであれば、自分のもっているものをすべて与えろということです。

それは今では知識だったりノウハウだったり情報でもいいのです。

 

自分が今持っているものをすべてゼロにするつもりでGiveをしていくと影響力をもつことができるのです。

 

この名主は尊徳の教えを守り、彼の影響力と声望はただちに回復し、以前にも増して裕福になったと言われています。

 

「道徳」というものを軽視している世の中になりつつありますが、影響力をもっている人物は基本的に道徳心にあふれ、自分のもっているものをすべて与える器をもっています。

 

抽象的なことかもしれませんが、自然の道理にそって誠実に取り組めばどんな人でも自分の人生を前向きにすすめることができるということを二宮尊徳は伝えたかったのだと思います。